コメント
二宮和也(浅田政志役)

―― 妻夫木さんとの初共演について
たくさんの作品で演じている姿を観ていて本当にうまいなぁといつも感動していました。一緒に演じると自分の粗が目立つので、なんとなく捕まらないように逃げていたのですが、ついに捕まったか。という感覚です(笑)しかし、こんな機会も滅多にないので目一杯楽しみたいと思っております。
今回実在する人物ですが、僕は普段から役作りというものをやった事がないので、今回もやりませんが、衣装や髪型を決めたり、色々話し合っていく中で高まった物を現場でぶつけていこうと思います。
―― 中野監督作品初参加について
とにかく愛情に溢れた監督なんだろうなと作品を拝見してそう思っていました。実際に一緒にロケ現場を下見に行った時も色々説明して頂いた姿が、本当にこの作品に対する愛情が伝わってきて、この期待に応えられるよう頑張ろうと思いました。一緒に作品を作れて光栄です。
妻夫木聡(政志の兄・浅田幸宏役)

今回二宮さんとの初共演に対してようやくご一緒できることに喜びを感じています。ずっと近くにいるのになかなかご縁がなかった二宮さん。感受性が豊かな二宮さんならば、政志を自由に魅力的に演じてくれると信じています。僕はそんな二宮さんをそっと隣で支えていければと考えています。
実在する人物を演じるにあたって「政志と僕が仲が良いことが最大の親孝行」お兄様から頂いたこの言葉が胸に響きました。自分の幸せより誰かの幸せを願うことは簡単なことではありません。その思いやりの心を胸に精一杯浅田家を愛すること、それだけです。
中野組初参加についてとにかく楽しみで仕方ありません。形はデコボコでも、浅田家の長男としてしっかりと家族を支えていければ幸せです。
平田満(政志の父・浅田章役)

「浅田家」の写真集を見て、何かになりたい気持ち、なりきる遊び心に心を奪われました。
実際に同じシチュエーションで撮影してみて、こんなに楽しいのかと思いました。また、撮っていくうちにどんどん家族らしくなっていくのが不思議でした。あの写真撮影のおかげで何の気負いもなく、心から楽しんで「浅田家」の一員になれたような気がします。
風吹ジュン(政志の母・浅田順子役)

映画初日から異例も異例。リアル浅田家訪問が初顔合わせと言う耳を疑うユニークなスタート。生お母さんとの対面もプレッシャー以上に有難く、監督の思いをズシリと重く感じる貴重な時間となりました。超激レアコスプレもさる事ながら、多幸感に包まれる日々が撮了迄続くのでした。
二宮さんは不思議にゆる~く温かい空気感を漂わす方です。演技のスイッチがどこで入ったか分からないほどの自然体!嬉しいことに私を「かあちゃん」と呼んで下さいます。
黒木華(政志の幼なじみ・川上若奈役)

中野監督とのお仕事は初めてでしたが、柔らかい雰囲気が常に流れている、温かい現場でした。
浅田さんご本人が劇中の写真を撮られていて、こうして映画になっているご自分をどういう目線でご覧になってるんだろう…と興味深かったです。
二宮さんとは『母と暮せば』以来の共演でしたが、現場の空気を凄く和やかにしてくださり、細やかな所に目を向けられる方だなと思いました。お芝居にもそういうところが出ているといいますか、気負わず演技ができるので楽しかったです。
菅田将暉
(写真洗浄のボランティア・小野陽介役)

写真集の「浅田家」を友達の家で見たことがあり、当時「面白いことするな。」「家族っていいな。」と笑いながら感動した記憶があります。
そんな中この映画のお話を頂き脚本を読みびっくりしました。
一つは、震災が描かれていること。
そしてもう一つは、表現者はやはり表だった行動で培われるだけではなく、
日常にこそ愛情を持って接していること。その奥行きの深さに感動しました。
写真と言う景色と人と時代と文化が手に触れられる形で残るもの。
改めてそのぬくもりを大事にしたいなという思いで参加させて頂きました。
未だ続いている冷えてしまった心、どうか少しでもあたたかくなりますように。
中野量太監督

約四年前に、プロデューサーの小川真司さんから、“この家族”を映画化したいと一冊の写真集を渡されました。そこに写っていたのは、今まで見たこともないくらい奇抜でヘンテコな家族で、なのに、どこか可笑しくて、ホッとして、懐かしくて。ずっと家族を映画で描いてきた僕にとって、堪らなく魅力的な家族だったんです。その写真集が「浅田家」でした。
じゃあ、この実在する魅力的な家族の中心となる兄弟を誰に演じてもらうか? 映画の中に嘘なく存在して欲しい、人を惹きつける優しさと、憂いを持っていて欲しいなど、キャスティングには強いこだわりがありました。今回、浅田家の兄弟役が希望通りの二宮和也さん、妻夫木聡さんに決まった時、僕は心の中でガッツポーズをしながらほくそ笑みました。
平田さん、風吹さん、黒木さん、菅田さんが演じた四人も、全て実在する人物です。だからと言って、似た人をキャスティングしたわけではありません。僕がお芝居を信じていて、是非、一度ご一緒したかった俳優陣なんです。平田さんには、口数が少なく無骨だけど優しい父・章を、風吹さんには、明るくハキハキしたキュートな母・順子を、黒木さんには、ホワっと柔らかいのに行動力と信念のある幼なじみ・若奈を、菅田さんには、少しシャイで穏やかな中に情熱を秘めた東北で出会う青年・小野を、それぞれ望みました。結果、実在する人物と雰囲気や存在感まで、とても似ることになった役者魂に驚きました。平田さん風吹さんは、見た目までそっくりです(笑)
完成作品を観て、『あ~、このキャスティング以外無いな』と思えた時、監督の心は安堵と共に有頂天だったりします。
この映画では、カメラマンになった浅田家の次男・政志を通して、家族の愛を、そして、東日本大震災の時に実際に行われていた、被災写真の洗浄返却活動を描きます。事実を基に構成した物語です。真摯に丁寧に大胆に、僕にとって、大きな挑戦を成し遂げた映画だと思っています。